今回は、画像生成AIの「Stable Diffusion」を利用してオリジナルのトレーディングカードゲームを作りたいと思います。小学生の頃に『火吹山の魔法使い』をはじめとする各種のゲームブックや、『ダンジョンズ アンド ドラゴンズ』などの中世ヨーロッパをイメージした剣や魔法のファンタジーゲームにハマった経験があるので、ミニチュアでファンタジー系のカードゲームがあれば面白いかなと思ったのが作成のきっかけです。
以下のような感じでカードを作ったのですが、熱中し過ぎて時間があっという間に溶けてしまいました。
お絵描きAIサービスは「mage」を使いました。mageに関しては、以前に記事で取り扱っています。
前回よりも利用の制限や少し使い勝手が変更になっているようですが、このまま会員登録なしで使っています。
カードデザインの大枠は、画像編集ソフトで作っています。この記事では主にファンタジーRPG(ロールプレイイングゲーム)的なアイキャッチ画像の作り方を解説したいと思います。
作画品質の高いイラストを出力する
画像作成AIではキーワードを入力すると、そのキーワードに関連した画像を出力してくれます。「塔」を例にしてみたいと思います。ちなみに一発でドンピシャな画像が出力されることは稀です。(このあたりは経験にもよりますが…。)何回か試行されることをおすすめします。出力エラーが出る場合は、しばらく時間をおいて試してください。
「tower」と打ち込んで出力すると…。
写真のような「塔」画像が生成されました。もう少しイラストっぽい画像にしたいので…。
towerの前に「illustration of」と付けてみます。
イラスト風になりました。ファンタジー系の要素を加えたいので…。
頭に「steampunk」と付けます。厳密には「スチームパンク」の世界観と、一般的なファンタジーRPG系ゲームの世界観は違うと思いますが、私の経験上、「steampunk」のキーワードを付けると出力結果が安定するような気がします。
こんな感じになりました。ファンタジー系に近づきました。
さらに「artstation」を加えます。
そうすると、より作画クォリティが上がります。基本的に「artstation」キーワードは付けることをおすすめします。
構図に関する3つのキーワード
「low angle」を入れると…。
下から見上げるような構図が出力される確率が上がります。(いつも狙いの構図が出るわけではありませんが…。)
「high angle」を付けると…。
上から俯瞰したような構図が得られる確率が上がります。
「full angle」だと…。
全体を見渡せるような構図が出ることがあります。
カラーリングなどのバリエーション
色を指定することも可能です。
たとえば「green」。
緑の塔になりました。
「red」。
赤い塔。
色以外にも…。
「fire」。
炎の塔。ゲームっぽくなりましたね。
「with lightning thunder」。
雷をともなった場面になりました。これもゲームらしい感じです。
ロケーションに関するキーワード
場所・ロケーションを指定することも可能です。
「on lake landscape」。
湖畔にたたずむ塔になりました。landscapeは風景・景色・情景といった単語で、よく使うキーワードの1つでしょうか。
街中の塔にしたい場合は「city」に変更します。
郊外・野外にしたい場合は「mountain」などに変更します。
雪景色にしたい場合は「winter」を追加。
このようにバリエーションをつけることができます。ちなみに先ほどの「city」に関連するのですが、和風の塔・建造物を出力したい場合は…。
「edo」を追加すると…。
和風な塔を出力できます。便利なキーワードです。
その他のおすすめのキーワード
その他におすすめのキーワードも紹介します。
ずばり「中世」をあらわす「middle ages」。
middle agesもよく使うキーワードの1つです。
そして「steampunk」ならぬ「elfpunk」。
elfpunkもよく使うキーワードでしょうか。steampunkのキーワードでいまいちな場合は、elfpunkに変えて出力を試す機会が多いですね。
より中世感を出したい場合は、middle agesと併用します。
かなりファンタジーRPG風になりました。
お絵描きAIとファンタジーRPG系イラストの親和性は高いと思いますので、いろいろと試して遊んでみてはいかがでしょうか。ゲームの設定を考えて出力するよりも、出力された画像をベースに設定を考えても面白いと思います。
ちなみにカード内でタイトルなどに使用しているフォントは有料の古印体です。フリーのホラー系フォントに関しては、後日に記事化できれば…と思っています。