ミニチュアとは何か?

解説

※この記事は別サイトに投稿した記事を再構成しています。

ミニチュアの語源は赤い顔料?

ミニチュアは英語でMiniatureと書きます。Miniatureは、フランス語では「ミニアチュール」と読むようです。

https://ja.wikipedia.org/wiki/ミニアチュール

もともとミニアチュールというのは本に描かれた挿絵のことを指していた言葉らしく、上記のWikipediaのミニアチュールのページによると、ラテン語で鉛丹の意味のminiumがミニアチュール(miniature)の語源とされています。

鉛丹(えんたん)とは四酸化三鉛を主成分とする赤い顔料のことです。顔料とは色のもとになる粉末状の素材のこと。日本では平安時代から朱色の塗料の原料として使われています。古代ローマ時代にも使用されていたそうです。特にポンペイ遺跡の壁画で使用されている赤(鉛丹)が有名でポンペイアンレッド(Pompeian Red)と呼ばれています。

初期の写本の赤インクに鉛丹が使われたことにちなんで、本の挿絵のことをミニアチュールと呼ぶようになったとのこと。その挿絵やイラストが小さく細かいものが多かったので、細密を意味するminuteと混同されて細かく描かれた細密画のことをミニアチュール(miniature)と呼ばれるようになったと推測されています。まさかミニチュアの語源が赤い顔料のことだったとは意外です。

実物よりも小さな模型

現代においては平面の小さなイラストや挿絵をミニチュアと呼ぶことは少ないと思われます。一般的にミニチュアとは、実物よりも小さな模型・立体物を指す言葉でしょう。等身大の人体模型や実物と同じサイズの食品サンプルをミニチュアと呼ぶことはないと思われます。

ミニチュアの国際的な縮尺は1/12

スケールとは英語で縮尺や比率を表す言葉です。ミニチュアやプラモデルなどの模型は、さまざまな縮尺・スケールがあります。ガンプラの略称でおなじみのガンダムのプラモデルは1/144(144分の1)や1/100(100分の1)スケールが多い印象です。たとえば実物大のガンダムの背の高さは18メートル(1800センチメートル)ですから、1/100スケールのガンダムのプラモデルの大きさは18センチメートルとなります。

リカちゃんやバービーなどの人形は、だいたい20~30センチメートルの大きさなので、だいたい1/6(6分の1)スケールと言えるかもしれません。私の持っているホットトイズ社の可動フィギュアであるムービーマスターピースシリーズも約30cmほどの大きさなので、1/6スケールに分類されます。

また、ミニチュアにはドールハウスと呼ばれるジャンルがあります。

https://ja.wikipedia.org/wiki/ドールハウス

直訳すると人形の家。家具や調度品など家屋の内装に関するミニチュアが主体となったジャンルです。

Wikipediaの記事によると、『イギリスのメアリー王妃に1924年5月に贈られた「メアリー王妃のドールハウス」が、1フィートを1インチに縮小した1/12の縮尺だったことから1/12スケールが標準とされている。』とあります。

1インチは2.54センチメートルです。1フィート(30.48cm)は12インチになるので、1フィートの長さの物を1インチで表現すると1/12スケールになります。

ドールやフィギュアに多い1/6スケールとドールハウスの国際的な縮尺は1/12スケールなので、 ミニチュアの食べ物を作られる方の縮尺は、おおよそ1/6~1/12スケールが多いと思います。

なぜ12分の1なのか?

ドールハウスの標準的な縮尺は1/12スケールです。前述のWikipediaでは 『イギリスのメアリー王妃に1924年5月に贈られた「メアリー王妃のドールハウス」が、1フィートを1インチに縮小した1/12の縮尺だったことから1/12スケールが標準とされている。』と書かれていましたが、個人的にはもっと昔からドールハウスのようなミニチュアの縮尺は1/12スケールが多かったのではないかと思っています。

その根拠は1726年に出版されたアイルランドの作家ジョナサン・スウィフト作の「ガリヴァー旅行記」です。

世界的な大ベストセラー本で、特に第一篇は絵本などにもなっているので内容をご存知の方も多いでしょう。ガリヴァー旅行記とは、船医(後に船長)であるレミュエル・ガリヴァーによる冒険の物語です。

物語の序盤でガリヴァーはリリパット王国という小人の住む国に漂流します。その小人の大きさが、常人の1/12の大きさで約6インチ(約15cm)となっています。このことから、おそらく当時からミニチュアの縮尺として1/12スケールというのは一般的な縮尺だったのではないかと推測しています。

ミニチュアは古代の日本でも作られていたようで、縄文時代の遺跡からミニチュア土器が全国的に出土されています。いつの時代もミニチュアには人を魅了する何かがあるのかもしれません。

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